トリガーポイントセラピーと阿是穴(あぜけつ)

手技療法における、トリガー ポイント セラピー ( Trigger point therapy TPT ) と 阿是穴 ( あぜけつ )

身体の トリガー ポイント (TP 引き金点 発痛点)とは、身体の痛み 違和感 疲労 動きづらさ 不調などの 原因(引き金)となる、筋肉の 持続収縮 や 硬結(こうけつ) 過緊張 こり 圧痛 のある部位(発痛点)のこと。

● TPの発生の原因は、過度なストレス 同じ姿勢や動作の持続 過労 などの無理により、 (1) 筋肉が過緊張し、 (2) 自律神経のうちの交感神経が過敏になり、 (3) 酸素 栄養分 免疫物質 内分泌物質 老廃物 などの 代謝 循環 を担う 血液やリンパの流れの不良(虚血 きょけつ) が生じることなどである。

TPは、実際に痛みや違和感などがある部位とは離れた場所や、痛みや違和感のある部位の近くにある。

TPによって起こった痛みや違和感などを 関連痛(かんれんつう) といい、TPによって実際に関連痛が起きている場所を 関連痛域という。

関連痛域に新たなTPが発生することがあり、新たなTPは さらに次の関連痛域や次のTPをつくっていく。このTPと関連痛域の連鎖を チェーン リアクション(ChainReaction 連鎖反応)という。

アメリカの医師、ジャネット・トラベル(Janet G. Travell)(ジョン・F・ケネディ元アメリカ大統領の主治医) や デビッド・サイモン(David G.Simons)たちが、食塩水の筋肉注射などの研究により、TPと その関連痛域を体系化し、1983年に 「筋筋膜性疼痛と機能障害 : トリガー ポイント マニュアル (Travell & Simons’ Myofascial Pain and Dysfunction : The Trigger Point Manual)」 という本を出版した。

TPが発生しやすい場所と東洋医学の経穴(けいけつ)[ツボ]の位置や、チェーン リアクションによるTPの発生経路と東洋医学の経絡(けいらく)の経路は、約7割一致している。

TP または TPが発生しやすい場所を、押圧やストレッチ(伸ばす)などにより、関連痛や関連痛域を緩和していく療法が、手技療法による TPT (トリガーポイントセラピー 引き金点 [発痛点] 療法) である。

手技療法による TPTは、ある不調部位の原因となっているTP(筋肉硬結 虚血 圧痛 の部位)を探し、そのTPに 押圧やストレッチなどを施し、一時的に更なる虚血状態をつくることにより、血液の流れが阻害されると その部位に多くの血液を流そうとする体の働きを利用して、押圧やストレッチをやめたときに 血液の流れの回復を導くことや、押圧やストレッチ(伸ばす)による 気持ちよさや 痛気持ちよさ 手で触れることによる安心感 などにより、自律神経のうちの副交感神経に働きかけ、過緊張した筋肉や過敏になった神経の 弛緩 リラックス 癒やしを促す。

また、関節を無理なく ゆっくりと動かしたり回したりすることによっても、関連する筋肉のストレッチ(伸び 縮み)と、関連する関節まわりの運動により、過敏な自律神経が安定し、血液やリンパ液などの体液循環の流れが促され、TPやコリが緩和する。

経穴と経絡や、TP(トリガーポイント)と そのチェーン リアクション(連鎖反応)は、疲れがたまりやすい所であり、疲れると反応が出やすいところでもあり、疲れの緩和を促しやすい所でもあり、全身のリラックスを促しやすい所でもある。

阿是穴(あぜけつ) は、経穴(つぼ)と関係なく、押すと気持ちよさや痛気持ちよさや、まさに そこを押して欲しかったという感じがする所。阿是穴は、経穴やトリガーポイントと合わせて施術の参考部位として応用する。